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音羽山観音寺 後藤住職の花だより 2021年夏

 山の中腹にある音羽山観音寺の花は、ふもとの里に咲いている花より開花が遅れます。7月中旬、お寺のムクゲのつぼみが小さくて、里に降りたとき、どの家も満開だったことに驚いたそうです。夏、お寺の庭は虫たちでにぎわいます。

 

イチョウの木の周りに山の幸がいっぱい

 

お寺の夏の庭 虫たちの楽園

 お寺にニホンミツバチの巣箱があります。夏の花が少ない時にルドベキア・タカオをたくさん咲かせて蜜を採ってもらっています。お寺はミツバチだけでなくスズムシも飼っています。
 「スズムシは慈瞳が取り寄せたの。世話は私。ケースでふ化させて、毎年きれいな鳴き声を聞いてるのよ。今年も生まれたわ」ケースには2ミリほどのスズムシが10匹ほど。もっと増えるそうです。
 成虫は数匹を虫かごに入れて飼い、あとは庭に放ちます。
 「しばらくは庭からとてもきれいな音がするの。でもスズムシは食べられちゃって本当はカンタンっていうバッタじゃない?なんて言われたこともあるのよ」
 ただしスズムシ似の鳴き声の主カンタンの姿を、誰も見たことはないそうです。

 

バッタと仲良く食べる。
エゴマとシソ。
クモに巣を作られないようにネットで保護している。
ナスばかりだと飽きられるのでキュウリも入れるそう。
昔はあちらこちらにあったカワラナデシコ。
庭にひっそりと咲いている。

 

夏野菜は虫のごちそう 自然に増える花たち

 足元のプランターにエゴマや青じそが育っています。葉はバッタに食べられてボロボロです。水際のワサビ葉も穴が開いています。池には1本だけウワバミソウが自生。自然とそうなった姿があります。
 「庭のサンショの実を毎年全部採っていたのよ。だけど残すようにしていたら鳥が食べてね。そしたらあちこちでサンショが増えていたの。鳥のフンからの発芽率は100%なんじゃない?たくさん増えてうれしいわ」
 ユリのムカゴも大きく、落ちてまた増えてきます。ユリもユリ根部分だけ採って根を戻します。そうするとまた花を咲かせるそうです。
 後藤住職は音羽山観音寺に住み、花々に囲まれて33年目の夏を迎えています。

 

玄関の前にあるポンテデリア
(ミズカンナ)
夏の庭
本堂の隣の社は、里が管理する神社。
音羽山観音寺よりも歴史が古いと言われている。
存続して欲しいと住職も願っている。

※このページの内容は2021年9月3日現在のものです。

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