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輝く女性の私ism~「KuraKura」奥田実穂さん(40)

吉野産木材使用
「Bigスウェーデントーチ」で地域活性を

 

 キャンプには欠かせないたき火。そのたき火を楽しむためのアイテムとして「スウェーデントーチ」があります。垂直に立てた丸太に切り込みを入れて燃やします。大淀町で体験型ゲストハウスやキャンプサイトを運営する「KuraKura」の奥田実穂さんが、最大90cmのビッグサイズスウェーデントーチを販売しようと動き出しました。

 

奥田さんが手にするスウェーデントーチは小さいサイズ

 

 

珍しくなったたき火
貴重な体験に

 「KuraKura」は、カフェやゲストハウス、バーベキューサイト、キャンプサイトなどアウトドアに特化した複合施設で、実穂さんの父で林業に携わる奥田卓也さん(64)と主にカフェ担当の母・かほるさん(64)の3人で運営しています。
 施設を運営する中で、一番人気なのがたき火。都市部で生活する人にとってたき火は貴重な体験の一つです。「初めてたき火を見るというお客さんも多いです。私にとっては身近なものでしかなかったので、最初は驚きました」と実穂さん。
 薪を使ったたき火よりも簡単なのがスウェーデントーチです。切り込みの入った丸太に火をつけると煙突効果によって効率的に燃え続けるので、薪を追加したりする必要がありません。たき火を楽しむ姿を見て、もっと楽しめる方法はないかと考えました。

 

スウェーデントーチ制作担当の父・卓也さん

 

カフェでは手作りの木工品を販売。もちろん薪やスウェーデントーチも販売している

 

簡単スウェーデントーチ
サイズアップで迫力満点

 キャンプサイトでイベントを開催した時、一般的なサイズのスウェーデントーチをたくさん並べて燃やしてみたところ、会場は大盛り上がり。そこで実穂さんは「巨大なスウェーデントーチにすればキャンプファイヤーみたいに楽しめるのではないか」と思い付きます。
 ただ、大きいサイズは簡単に運べるものではありません。そこで、父・卓也さんの力を借りて、設置から着火までをトータルで請け負う方法で販売することにしました。学校行事や催しなどのイベント会場に、一つ置くだけで迫力あるたき火を楽しめます。
 現在用意できるのは、大きいもので高さおよそ90cm、直径約50cmサイズ。そのほかのサイズも要望に応じて用意します。

 

用途のない材木
有効活用へ

 吉野地方は、昔から林業の町として栄えてきました。以前は製材所が並び、材木の市が開かれるなど活気に溢れていました。現在は、建築様式の変化に伴う材木需要の低下や、高齢化による林業従事者の減少などの問題を抱えています。
 少しでも地域貢献につながればと、同施設で使う薪やスウェーデントーチは、間伐材や災害などて倒れてしまった木材を使っています。これらの木は、朽ちるのを待つか細かいチップにするしかなかった材木です。「どれも吉野産木材として育てられた木。残念ながら出荷には至らなかったけれども、大切に使いたいと思っています」と話します。
 吉野産木材だけあって、良い香りがすると好評で、ファンも多いそうです。 

巨大なスウェーデントーチが並ぶ。いずれも使い道の見つからない吉野産材

 

体験することに価値を
消費の変化に対応

 施設を運営している中で実穂さんは「体験に価値を見いだす世代が増えた」と感じているそうです。自分たちにとっては日常のことでも、都市部から訪れる人にとっては非日常のこと。普段できない経験をするためにここに来てくれる人がいることに気づきました。「何もないけれど、新しい体験に魅力を感じてもらえるようなサービスを考えていきたいです」と話してくれました。

 

キャンプ場はファミリーや女性ソロキャンパーに人気

 

体験型ゲストハウスKuraKura
大淀町比曽447
https://r.goope.jp/kurakura/
080・3821・1098

※このページの内容は2024年3月8日現在のものです。

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