/ 主婦川柳
主婦川柳 - 30回記念 連想吟 Vol.3
特選
水音の最早母には細すぎて
道上 照子
―水は細く出ているのだけれど、もう老いた母にはあまりにも小さい音すぎて聞こえないのかも知れぬ。切ないほどの母への思いがよく表されている。
入選
キッチンは私のお城憩うとこ
河村 須賀子
凍てつく夜水栓緩め戸締りす
薗田 勝子
独り身の食器洗いは腕一つ
山口 はるみ
流れ水独り暮らしの悲しさか
石原 房子
分かってる今から洗う置いといて
池田 真紀
去ってゆく彼の残したマグカップ
楠木 仁子
キッチンの女の城に癒される
田中 カズ子
不在です水はいつまで流れるの
古賀 由美子
親離れ子離れをして子が自炊
西京 道子
飲みすぎて指の感覚にぶったの?
小林 友子
凍結の予報に蛇口少しあけ
村上 三佐子
洗おうと思った矢先にベルの音
舞田 幸恵
※このページの内容は2008年5月9日現在のものです。
杉野 まつ子