音羽山観音寺 後藤住職の花だより 春の山と庭編
観音寺(標高600m)から音羽山万葉展望台(標高718m)まで約20分。この間の斜面に主にウスズミザクラの苗を植えています。もう何年か経つと春はピンク色の山になるでしょう。展望台にいると風の向きにもよりますが、オサムが吠える声、モノレールの音が聞こえてきました。展望台の桜の満開はもう少し先のようです。
(取材日=3月25日)
高低差で開花待ち 春は一気に花開く
観音寺の不動堂まではコンクリートの道ですが、展望台までは登山道になります。不動堂の裏手に丁度ミズバショウが咲いていました。
「この間、フェンスの隙間から鹿が入って、ミズバショウが食べられてしまったのよ」
被害がさほど大きくならない内に修理したそうです。まだ小さな芽もありました。これからの成長が楽しみです。
山の斜面に咲き始めた桜もありましたが、ほとんどがつぼみ状態。1本だけ展望台近くに満開の小さな桜がありました。
「それは河津桜ね。実は1種類だけでなく、ヤマザクラとかいろいろな桜も植えているの」
観音寺の駐車場近くにある河津桜はもう葉桜。山の高低で開花も差ができるようです。
外では春の花が咲く 中では支援者が作業
今日の観音寺はにぎやか。ジャムづくり、ギンナンの皮むき、支援者が8人いると、本堂の販売商品の補充が進みます。
寺の中では賑やかな声がするのに対して、庭はひっそりとしています。
シキミが花を付けていました。その隣のニワトコもつぼみが付いて食べごろです。ムラサキハナナも咲き始め、この先どんどん背が高くなっていきます。下を向いて咲くバイモも花を付けていました。
「台所にある切り花のサカキもつぼみを付けてるのよ」
寺の中にも外にも春が来ました。
夕方になり、支援者の乾さんがオサムとサクラを一緒に散歩させていました。オサムとサクラ、仲良しになったのですね。
【音羽山観音寺】
山の中にある尼寺。桜井市南音羽
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。
17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門
※このページの内容は2023年3月31日現在のものです。