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音羽山観音寺 後藤住職の花だより 晩秋の庭を楽しむ編

 ダイモンジソウはもう終わりで、最後の花を精一杯咲かせていました。冬の気配を感じる住職の庭。生い茂った夏よりも、葉が少なくてすっきりした晩秋の方が、住職の個性が庭に現れています。気づいた花について聞いてみました。

 

ダイモンジソウが並んでいる
無量庵でくつろぐ住職

 

住職らしい育て方 縁あって庭の花に

 今年の夏は暑過ぎました。木陰のキイジョウロウホトトギスは乾燥し過ぎて葉の縁が茶色く変色してしまいました。住職は株分けしたら、鉢に入らなかった分を思い付きでどこかに植えて、それを忘れてしまうことがあるそうです。

 「モクレンの下でキイジョウロウホトトギスを見つけた時びっくりしちゃって、でも自分で植えたこと思い出したのよ」

 地植えが良かったのか、葉が変色することなく生き生きとしているそうです。

 

 

 通路にあるプラスチックのプランター鉢になぜか稲が植わっていました。高さ20cmの稲です。

 「初穂飾りに付いてあったモミを植えてみたの。穂が出るまで大きくなるとは思わなかったわ」

 これからどんどん寒くなりますが、はたして収穫できるのでしょうか。

 

こんなところに稲穂が

 

 イチジクの木は1本だけになったと聞いています。本日2本目のイチジクの木を見つけました。

 「イチジクの挿し木は簡単だと人から聞いてやってみたのよ。切って特に何もしないで土に挿しただけなの」

 根が出てきたのでしょう。来年は実がなりますように。

 

 

 ピンク色のホトトギスが1輪咲いていました。タイワンホトトギスという名です。

 「タイワンホトトギスをたくさん育てているお宅があってね。その家の人に『きれいですね』って声を掛けたの。そしたらこれでもずいぶん減ったとか。鹿に食べられてしまったそうなの。庭先で育ててたから鹿も敷地に入って来たのね。そこから株分けでいただいたのよ」

 まだ小さい株ですが、今後の成長が楽しみな花となりました。

 

小さなピンク色のホトトギスは住職のお気に入り

 

 さて先月キバナノホトトギスがツボミでした。鉢を見ると枯れた色をしています。

 「花は咲いたのよ。あっという間に咲いて終わったけど」

 1カ月前、小さなツボミだったのにもう終わってしまいました。来年こそ花を見てみたいものです。

 

枯れた?と思ったキバナノホトトギス

 

 無量庵の軒先、雨どいのところにヤマイモのつるが巻き付いています。昨年はムカゴ収穫後につるを全部取り除きました。見落としたムカゴから新しく芽が出たようです。今年は忙しくて誰も採ることができなかったようでムカゴがついたままになっていました。けれどヤマイモの葉は黄色く紅葉して庭を明るくしていました。

 

ヤマイモの紅葉

 

 

 

【音羽山観音寺】

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。

17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

※このページの内容は2023年11月24日現在のものです。

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