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音羽山観音寺 後藤住職の花だより 2022年早春

 音羽山観音寺は桜井市音羽山の中腹にあります。16歳になる犬のスイカは庫裏の玄関に引越し。寒くないように周りを囲いました。オサムは相変わらずバイクの音がする郵便配達員に吠えて、女性参拝者には喜んで尻尾を振っていました。ネコのクルミはストーブの前で熟睡。クーちゃんは2階で熟睡中。まだまだ寒い観音寺の早春です。

 

早春の庭。もうすぐ花が咲く。

 

暖かい無量庵の縁側 サクラソウが花開く

 昨年見たサクラソウが再び花を咲かせていました。満開はまだまだこれからです。
 「サクラソウは3色あったの。一番濃い色のピンクが消えちゃってね。白と淡いピンクだけ残っているのよ」と日当たりの良い無量庵の縁側からプランターを見つめます。庭との相性もあるようで、合う品種だけが残るようです。

 

縁側の住職とサクラソウ。ポカポカと暖かい。

 

 昨年、道端から芽が出たサクラソウを植え替えたら霜柱で枯れてしまったこともあって、今年は植え替えなし。地面から2cmくらいの芽を出し、小さいながらも、つぼみを付けていました。

 

地面から小さなサクラソウ。ツボミが見える。


 「庭のモノレールのところにニワトコがあるのよ。芽が膨らんできてるの。分かるかしら?」縁側から記者に話しかけます。
 まだまだ枯れ木にしか見えないニワトコが大きな枝を広げていました。住職はニワトコの若葉、花、実も食べます。天ぷら、ごま和え、白和えにするそうです。「おいしいの?」という記者の問いに「特に味はしないけどね」と答えます。

 

ニワトコ。ツボミがいっぱい。


 観音寺は標高600m。まだまだ寒く、春らしい春はこれからです。
 「山菜の天ぷら、おいしいよねー」と境内をうっとりと眺めます。きっとあちらこちらから山菜が芽吹いてくるのでしょう。

 

サンシュユ。ツボミが膨らむ。

 

6月まで薪ストーブ 端材をストックする

 勝手口から外に出たすぐの三畳くらいのスペースに薪が積み上げられています。
 「NHKの照明さんが自分の仕事は先に終わったから寺の手伝いをしますって言ってくれたの。薪って生木の時は簡単に割れるけど、製材所からもらってきた端材は乾燥しているから硬くてね。それを力持ちの照明さんがパカパカ割ってくれて、それから薪置き場に積み上げてくれてね。すごく助かっちゃった」
 薪置き場にしているところは幌で壁囲いをしています。裏庭から直接行くことができません。
 「だから丸太をパカパカ割っては、靴をぬいで、この台所を通過して薪置き場まで運んでくれてね。それを何度も繰り返してくれたの」
 生木をストーブに入れるとすすが出て煙突が詰まるそうです。生木は割ってから1年以上外で乾かさないといけません。そのため乾燥した薪はありがたいのです。今は台所の窓からは薪しか見えない状況になっています。
 「6月までストーブたくからね。これ全部使っちゃうのよ」と積み上げられた薪を見て話します。
 ストーブの内部温度は冬より低めの250度。火が弱くても部屋は十分に温かく、春の訪れを感じるようになりました。

 

観音寺本堂。パネルもまだ冬装束

 

 

 

【お知らせ】
音羽山観音寺は毎週火曜日を閉門します。拝観はできませんのでご了承ください。また電話も出られない可能性が高いです。お供え物は火曜日に到着しないように配慮をお願いします。17日の御縁日が火曜日の場合は開門し、翌日18日が閉門になります。

 

【音羽山観音寺】

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km

※このページの内容は2022年3月18日現在のものです。

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